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今週のWhat's new~

(テーマ1) 英会話の本って本当に役に立つの~


まずは、すべての英会話の本ではないということを断って始めます。

外国旅行をすれば、英語が話せなくて苦労した経験はだれにでもあるでしょう。あるいは英会話ができたら何か世界が広がるような期待を持つこともあるでしょう。そんなとき、誰もが一度は試したことがあるのはNHKのラジオ講座かテレビ英会話講座、そして本屋で英会話の本をあさることでしょう。

実は若い頃は、私もその一員でした。
ラジオ講座やテレビ講座はいずれ話題にすることにして、ここでは市販されている英会話ものと言われる本のことについて考えてみます。
私も何冊か英会話の本を書きました。しかし爆発的には売れなかったのであまり偉そうには言えません。いずれは「爆発的になるだろう」とは堅く信じていますが、現実はまだ無理なようです。
しかし私の著書が「爆発的に」ならない、あるいはなれない理由は、私には十分分かっています。それは端的に言って、一冊の本に情報量が多すぎるということです。貧乏性なのでしょうか。私はすぐに買う人の身になってしまうのです。私は大阪人ということもあるのでしょうが、「人に損をさせてはいけない」と思いこんでいるようです。だからこれでもか、これでもかと詰め込んでしまうことになります。
「売れ筋の英会話の本」を書店でごらんになってください。ほとんどが空きが多く、文字が少なく、見出しに使われている文字は馬鹿でかいものに気づかれると思います。
だから「売れ筋」になるのです。
しかしこの「売れ筋」を作り出しているのは、著者の意図でも、あるいは出版社の意図でもないと思います。「それを欲しがる人がたくさんいる」から著者も書くし、出版社も出版するのです。
「英会話一週間完璧」とか「中学英語一週間」といった本で学習して、本当に英語や英会話を身につけた人はおられるでしょうか。曲がりなりに3年間ゆっくり時間をかけて勉強した英語を、たった1週間や2週間でやれるとはちょっとでも考えれば無理だと気づくはずです。またそれなら現役の大学生や毎日英語を教えている塾や学校の先生もみんな英語ぺらぺらなはずです。もうすでに結果が出ている学習法をいくら繰り返しても無理なものは無理だと気づくべきです。
さて、ちょっと本題からずれてきたので、元に戻ります。
つまり英会話の学習をオウムのように一文丸暗記するのが当然だと思っている方が多いというところに問題がありそうです。学校英語のように「主語がどうした、動詞がどうした」とは言われないので、一文丸暗記はラクそうに感じるのでしょう。だからなるべく丸暗記のしやすそうな本、つまり刺激的で、あるいはお手軽な本を求め、それが「爆発的」を支えているのだろうと思います。
ところで、私は一文丸暗記のセリフ覚えは、実は英語や英会話の学習とは何の関係もないものだと常々言っています。こんなことを書くと、エエッ!と思われるでしょうが、実はその通りなのです。私は、この学習法を「
英語らしき文を日本語に取り入れる」学習だと思っています。
つまり、日本語の「お会いしてうれしいです」の表現にNice to meet you.が、あるいは「初めまして」という日本語に、How do you do~が混じっているに過ぎないと言うわけです。
「初めから英会話などしていない」とくらい思っていた方がいいでしょう。だから少しでも相手から変化球を投げられたら手出しもできないことになります。
この一文暗記のセリフ覚えは、「覚えては忘れ、忘れては覚える」といった、車輪の中のハムスター状態になるということです。

私も専門家のはしくれだと思っていますので、「英会話の本を読んだだけで英語など話せない」ということをもう少し専門的に説明します。
ここに、「これだけで驚くほど~がラクに話せる」という爆発的販売実績的英会話本~があります。この本は「これだけ覚えたら英会話ぺらぺら」という「うたい文句」がついていますが、私のファンクションメソッドという視点からこの本を解剖してみると、次のようになります。
下の例は、この本に登場している、私のメソッドで言うファンクションフレーズです。

(主語がIのもの)

I can't ~/I cannot ~
私、~できない
I'll ~
私、~するよ/~するつもりよ
We shall ~
私たち、~となるでしょう
I must ~
私、~しなきゃ
I won't ~
私、~しない/~するつもりはない
I would like to ~
私、~したい
I didn't mean to ~
私、~つもりはなかった
Let me ~
私、~しましょうか、~させてください
Can I ~?
私、~していいですか?、私、~できますか?
May I ~?
私、~してよろしいか?
Shall I ~?
私、~しましょうか?
Shall we ~?
私たち、~しましょうか?
Let's ~, (shall we)~?
私たち、~しましょう/~しましょうか?
Let's ~, will you?
私たち、~しましょうよ

(主語がYouのもの)

You must ~ あなた、~しなくちゃだめよ
You shouldn't ~ あなた、~すべきじゃないよ
You'll ~ あなた、~するでしょう
You'd better ~ あなた、~したほうがいいよ
Be sure to ~ あなた、きっと~してください
Will you ~? あなた、~するの?/あなた、~してくれませんか?
Could you ~ あなた、~していただけませんか?/~できましたか?
Would you like ~? あなた、~したいですか?
Don't ~ あなた、~しないでください

(主語がHeなどのもの)

Didn't he ~? 彼、~しなかったの?
Will he ~? 彼、~するの?
Nobody could ~ だれも~できなかった

例えば、同じ「電話をする=call her」という行為を、ファンクションフレーズによって200通りにも表現できなければ英語など自由に話せるわけがないのです。例えば、「私は彼女に電話するはずだった」とか「彼女に電話したかったんだ」といった難しい表現でなくても、「私、今彼女に電話してるのよ」とか「ちょうど彼女に電話したところよ」など、日本語で考えられる限りの表現が英語でもできなければ自由な英会話などできないというわけです。
しかしここに登場しているのは、ほんの26です。これで「これだけで驚くほど~がラクに話せる」ということなのでしょう。

しかし、ここまで書いてきて私が大きな勘違いをしていたことに気づきました。それはこの題名はまったくウソはついていないことです。この著者は、別にどんな会話もすべてできるとも、本に登場している文をすべて丸暗記できるとも書いていないのです。本をすべて読んで、登場した英文を2つか3つ、あるいは記憶のよい方なら30か40、日本語の表現の中に取り入れることができれば、それで「これだけで驚くほど~がラクに話せる」ということになるのでしょう。

それでもこのような本は売れ続けるのです。買う人もそれほど、真剣に英会話をしようとは考えてもいないかもしれません。本を読んでいたらいつの間にか英語が話せるようになるだろうなどと思っているのでしょう。まるでこれは「ネイティブの録音テープを聴いていたらいつの間にか英語が話せるようになる」という宣伝文句と似ていますね。
しかし私たちは、オウムではなく人間なのです。とにかく語彙も少なく、間違いがあるかもしれないが、英語を人間同士一脈通じさせる道具として使おうとしている人間なのです。

さて、英会話の勉強です。上に登場したファンクションフレーズの「~」のところにcall herを入れて表現してください。変化をさせなくてもすべてそのまま続けることができます。

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