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「だから英語が話せない その傾向と対策」

「だから英語が話せない その傾向と対策」

■だから英語に落ちこぼれた No.5 ■

   命令文とは?

Clean!   掃除しなさい!
Don't walk! 歩くな!

(傾向)

学校では、命令文を次のように教えている。

「だれかに命令して「〜しなさい」という言い方を命令文といいます」
「「動詞の原形」を、主語なしで文の頭に置けば、命令文となります」

「〜するな」と禁止する言い方も、命令文の一種「否定命令文」です
「この場合、Don'tを文頭に置きます」

このような説明は、とても無機的で、形式的な説明だと思う。つまり「動詞の原形で始まる」というだけで、またそれが大文字で始まるというだけで、命令文だと教えるのは、やはり*「日本では英語を知らない人でも英語を教えることができる」ということを明白に表していると思う。

*元々、学校英語を作り上げてきたのは、明治時代からの変則文法です。
つまり、教えている人間は静止した文の解明だけを考えていると言わざるを得ないということだ。この命令表現を現実に受けたことがない、つまり経験していない人でも、文の中に「大文字と動詞の原形で始まる文を見つけさえすれば、それを「〜しなさい」と日本語に訳す」と教えさえすれば英語を教えることができるということだ。

(対策)

さて、今まで述べたことに対して、「あまりの問題とはならないのではないの、命令文は簡単だよ」と言われる方も多いと思う。しかし私は、この命令文のとらえ方、教え方に、「日本人が何年も英語を学んでも簡単な英会話ひとつできない」秘密が隠されていると考えている。
ちょっと考えていただきたいが、皆さんが子供だった時のことを思い出してほしい。遠い昔のことで思い出せない人は、自分が親だったときを思い出してほしい。親は子供に命令形でことばを発することが多いのではないだろうか。命令形はことばの最も簡単な形なのです。

  「早く起きなさい」「手を洗いなさい」「顔を洗いなさい」「ごはんを食べなさい」

このようにして、子供はことばを学んでいく。このことは日本語でも英語でもまったく変わったものではない。
この時、子供は親から「命令文は動詞の原形で始まる」教えてもらうのではない。まるで「ネコ」がcatと、「犬」がdogであるように、「早く起きる」ということがget up early、「手を洗う」というのがwash your handsだと覚えることになるのだ。
また、Clean!と言われたら、「掃除する」こと、あるいはClean your room.となっていたら、「ああ自分の部屋を掃除する」ことなんだと学んでいくわけだ。日本の英語教育では、動詞+目的語などと教えているが、彼らはそうではなく「ひとまとまりの行為」として覚えてしまうということが何より重要なのだ。

私は、「日本の英語教育は命令文で始めるべきだ」と提唱している。
ちょっと話がそれるが、犬にことばを教えるのも命令形だということを知っておいてほしい。

Sit! お座り!   Stay! 留まれ!   Stop! 止めろ!

「命令文は動詞の原形で始まる」という説明は、「当たり前すぎる」のだ。「なぜ、動詞が原形となっているのか」という本質が理解することが必要だ。
私のファンクションメソッドでは、この動詞の原形では始まるフレーズを原形動詞フレーズと呼んでいる。これらは現在形動詞フレーズや過去形動詞フレーズとは異なり、時制を含まないフレーズだというのが特色だ。
例えば、「このフォークを使いなさい」という表現は、現実にフォークを使うことではない。「このフォークを使いなさい」と言われたら、そのひとまとまりの行為(一部始終)を頭に思い浮かべることになり、やはりそのひとまとまりの行為を頭に浮かべて、Yes, I will.などと答えることとなる。これが英語の発想なのだ。

Use this fork.
Look at the window.
Look at that building.
Try this takoyaki.
Use a pencil.

Don't play in this room.
Don't
walk so fast.
Don't
use a pen.

次に、この原形動詞フレーズを使った表現をあげておくが、このことで私の「英語は命令形で始めなさい」ということを理解していただければいいと思う。

  
Can I use this fork? このフォークを使っていいですか?
Must I use this fork? このフォークを使わなくちゃいけないの?
Will you use this fork? このフォークを使いますか?
You have to use this fork. このフォークを使わなくちゃ
You have only to use this fork. このフォークを使いさえすりゃいいよ
I want to use this fork. このフォークを使いたい
I want you to use this fork. このフォークを使ってもらいたい
You mustn't play in this room. この部屋で遊んじゃいけない
You had better not play in this room. この部屋で遊ばない方がいい

最後になったが、このことはbe動詞で始まる命令形でもまったく同じことだ。Be quiet!と言われたら、「静かにしていること」、Be kind.と言われたら「親切にすること」なんどと子供はその状態を頭に思い浮かべる。

現実にその子が「静かであったり」「親切」な場合には、現在形や過去形を使うことになる。

You are quiet.    あなた、静にしてるわね
You are
kind.    あなた、親切ね

You were quiet.   あなた、静にしてたわね
You were
kind.    あなた、親切だったね

このことは、すでに私の著書で述べたが、テレビでレポーターがフィリピンから来た若い女性に聞いていた。

Why did you come to Japan?

彼女らは声をそろえて次のように答えていた。

(To) be rich.   金持ちになることよ

日本人の何人がこのような表現をとっさにできるのだろうか。言うまでもないが、彼女らはbe richを頭に思い浮かべていたのだ。

  
I will be rich. 金持ちになるつもりだ
I want to be rich. 金持ちになりたい
I have to be rich. 金持ちにならねばならない
I am going to be rich. 金持ちになるつもりだ
My wish is to be rich. 私の願いは金持ちになることです
I am sure to be rich. きっと金持ちになるよ

下のものは、現実だ。

I am rich. 金持ちだ
I was rich. 金持ちだった
I have been rich. ずっと金持ちだ
I have ever been rich. かつて金持ちだった

---------以上、No.6へ-----

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