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「だから英語が話せない その傾向と対策」

「だから英語が話せない その傾向と対策」

■だから英語に落ちこぼれた No.36 ■

 「話せるための英語教育」実践への提言 

児童英語と言えば、

ある英語関係のメーリングリストに載せた記事です。

しかし、彼らに完全に無視されました。トホホ

「話せるための英語教育」実践への提言 

またもや極論から始めることをお許し願いたい。
児童英語と言えば、アルファベットやフォニックスに始まり、ネコはcat、イヌはdog、What's this?と子供に問えば、It's a cat.などと答え、始めての英語に子供たちは目を輝かせる。それに続いて、How are you?やHow do you do?の挨拶文と続く。英語を話す?子供にパパやママ、自分が果たせなかった夢をわが子にかぶせて目を潤ませる。

ところが、数年も経てば先生の手持ちの会話文のネタも切れ、「英語をきちんと教えなければならない」と中学英語へと進むことになる。中学英語といえば、例の教育文法、「これは主語だ、動詞だ、目的語だ」と授業は進むが、先生の奮闘もむなしく、いつしか子供たちの目は古いサバの目に変わり果てる。

気づかなければならないのは、子供たちは英語など話していないということだ。正確に言えば、確かに話しているのは英文だが、彼らにとっての英文は、日本語のセリフに過ぎない。「初めまして」という日本語に、ハウドウードウーユーというセリフが加わったに過ぎない。つまり彼らは英語のセリフを日本語の発想で使っているに過ぎず、英語学習で最も重要な英語の発想を学ばなかったということだ。このことは、わが国の英語、英会話教育全般に言えるものだが、ここでは述べない。

ことばというものは、まず一語から紡いでいくものだ。もちろん日本語は日本語の発想で、一方英語は英語の発想で紡いでいくものだが、いずれにしても学習の第一歩は、たどたどしくてもワンフレーズ表現が基礎となるべきだ。ただしこのワンフレーズ表現は市販の英会話ものの本に載っている、「英語は片言でも話せる」といった類のものではない。私の言うワンフレーズ表現とは、きちんとした表現へと進むプロセスを持ったものである。


具体的に言えば、こうだ。例えば、I am hungry.という表現に至るまでに、まずHungry.やVery hungry.と表現できなければならないということだ。これが基本となるワンフレーズということになる。
このことは、別に日本人の親もまったく変わったものではない。ママも「お腹減った?」
と子供に問い、子供も「お腹減ったよ」とオウム返しをするのと同じだ。
このワンフレーズ表現が成立するのは、話し手と話し相手の同時性にある。相手にあなたやyouと言わなくも、それに対して話し手が私やIと言わなくても分かり合える関係であるからだ。言い換えると、Are you ~?=「あなたは〜な存在か?」や I am ~.=「私は〜な存在だ」を表現する前に、まず「どんな状態か」ということが一番表現したいことなのだ。ネイティブの子供が、親にダッコをねだるのにUp! Up!とくり返すが、本質的に
これと同じことだ。
ことばは、小から大へと拡大するが、その小とは、最も主張したいことなのだ。


Up! --> Me op! ---> Pick me up! ---> Won't you pick me up, please?

Teacher: Hungry?
student: Yes. (Very) hungry. / a little hungry.

ちなみに中学英語教科書に、be動詞をisから始めるものが多いが、これはことばの修得の初期において極めて不自然なことである。つまり、自分が「腹ぺこだ」と言えないものが、第三者の「腹ぺこ」を心配しているようなものだ。

さて、ここでワンフレーズ表現の七つのパーターンをあげておく。これらはすべて文の主体や時制とは無関係であることが重要だ。

(1) ワンフレーズ表現が方位副詞のもの
   (I am) - here./ in. / out. / up. /down. / away. / off. etc.

(2) ワンフレーズ表現が前置詞+名詞のもの
   (I am) - in troule. / at work. / at school. / from Osaka. etc.

(3) ワンフレーズ表現が名詞のもの
   (I am) - a student. / your friend. / a teacher. etc.

(4) ワンフレーズ表現が形容詞のもの
   (I am) - hungry. / sleepy. / angry. / fine. / sick. etc.

*以下の3つのものは、動詞からの造語による動的表現
(5) ワンフレーズ表現が~ing形動詞フレーズのもの
   (I am) - sleeping. / swimming in the pool. sick. etc.

(6) ワンフレーズ表現が~ed形動詞フレーズのもの
   (I am) - liked by everyone. / truobled. / scolded by my wife. etc.

(7) ワンフレーズ表現がto 原形動詞フレーズのもの*
   (I am) - to be rich. / to go abroad. etc.

*この表現は、I am (going) to be rich.やI am (sure) to be rich.の表現に拡大する。
またこの表現については、後に説明するつもりだ。

そしてここで登場すべきは、英語の発想を教えるべき英語教師である。英語の発想は、まず主体と時制や情緒といった情報をまず文頭で述べ(私はこれをファンクションフレーズと命名している)、続いてワンフレーズ表現を続けることになると教えなければならない。
具体的に説明すれば、次のようになる。
まず、主体の拡大ということで、「腹ぺこ」なのは「私」だけではないということ、つまりできる限りの範囲で、「腹ぺこ」状態の人や動物に広げるという視点。

私は以前に書いた本で、次のような場面をとりあげたことがある。
南アフリカのアパルトヘイトを扱った映画で、白人の青年が黒人の子供たちに英語を教える場面があった。この時、青年は、まずIと言い、それに応じて子供たちは I amと答えていた。もちろん、彼はyou, he, she, we, theyと進んでいき、子供たちはYou are, He is, We areなどと応じていた。ご想像の通り、これは主体とbe動詞の選択を教えている場面だ。つまりbe動詞は「です、いる、ある」といったものではなく、「存在」を表
す。
これは当研究会が発行している「英語九九教材」と結実している。つまり主体とbe動詞の選択は、以降の進行形や受身形、あるいはbe going toなどの文への英語の九九なのだ。
またこれはbe動詞のみならず、三単現のsの選択や完了形のhave,hasの選択の基礎ともなる。つまりbe動詞のisと結びつくのは、does,hasなど「sの感覚」と結びつくからに他ならない。

もう1つは、時制での展開だ。

Hungry. ---> I was hungry
Hungry. ---> I have been hungry.
Hungry. ---> I am hungry.
Hungry. --->I will be hungry.

私が始めてコミニカ理論としての本を書いたのは1988年のことである。
読んでいただいた予備校の先生からわざわざ感想の手紙をいただいた。私にとって何よりうれしかったのは、彼が「このメソッドで教えたら、高校までの6年間の英語教育を3年で済ませることができますね」ということと、これでやっと「話せる英語教育ができますね」ということであった。
次に続く。

これから数回に分けて、私なりの英語・英会話指導あるいは教授法の具体的な提言をしていきたいと思っている。私は言ってみれば、町の英語・英会話教授法の研究家にすぎ
ないが、多少なりともお役に立ちたいと考えている。
ただ、私は以前から、英語や英会話ものの本を著してきたし、現在でもホームページやメールマガジンといった手段で私なりのメソッドを紹介しているのでこれらも参考にしていだきたい。

---------以上、No.37へ-----

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